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企業による採用の自由はどの程度認められているのでしょうか・・・

企業による採用の自由はどの程度認められているのでしょうか。

弁護士の回答

最大判昭和48年12月12日は、以下のように述べ、企業の採用の自由を広く認めました。

「企業者は、……契約締結の自由を有し、自己の営業のために労働者を雇用するにあたり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができるのであって、企業者が特定の思想、信条を有する者をそのゆえをもって雇い入れることを拒んでも、それを当然に違法とすることはできないのである。……また、思想、信条を理由とする雇入れの拒否を直ちに民法上の不法行為とすることができないことは明らかであり、その他これを公序良俗違反と解すべき根拠も見出すことはできない。」としています。また、同判例は、労働者の採否決定にあたり、労働者の思想、信条を調査することも違法とは言えない旨判示しています。

このように、判例は、採用拒否が不法行為となり損害賠償の対象となることや、採用拒否が公序良俗に反して無効になることの余地を認めつつ、使用者の採用の自由を幅広く尊重する立場をとっている、ということができるでしょう。

しかし、現在においては、本判決が出された当時に比して、採用の自由に対する法的な制限の数は増えてきています。

例えば、事業主は、労働者の募集及び採用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければなりません(男女雇用機会均等法5条)。また、企業は、障害者を進んで雇い入れる努力義務を負い(障害者の雇用の促進等の関する法律37条)、また、一定率以上の障害者を雇用する義務を負います(同法43条)。

また、採用時の調査についても、「労働者の個人情報保護に関する行動指針」において、使用者は、一定の場合を除き、労働者の人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項、思想、信条及び信仰といった個人情報を収集してはならない、とされています。

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