企業法務担当者のための解決サイト

438456人目の訪問者

企業法務相談.JP

消費生活協同組合法

組合員

組合員の資格

第十四条消費生活協同組合の組合員たる資格を有する者は、次に掲げる者で定款で定めるものとする。ただし、法人は、組合員となることができない。

  • 地域による組合にあつては、一定の地域内に住所を有する者
  • 職域による組合にあつては、一定の職域内に勤務する者

地域による消費生活協同組合にあつては、定款の定めるところにより、前項第一号に掲げる者のほか、その区域内に勤務地を有する者でその組合の施設を利用することを適当とするものを組合員とすることができる。

職域による消費生活協同組合にあつては、定款の定めるところにより、第一項第二号に掲げる者のほか、次に掲げる者であつてその組合の施設を利用することを適当とするものを組合員とすることができる。

  • その付近に住所を有する者
  • 当該職域内に勤務していた者

職域による消費生活協同組合のうち、大学その他の厚生労働省令で定める学校を職域とするものにあつては、定款の定めるところにより、第一項第二号及び前項各号に掲げる者のほか、当該学校の学生を組合員とすることができる。

連合会の会員たる資格を有する者は、次に掲げる者で定款で定めるものとする。

  • 組合
  • 他の法律により設立された協同組織体で、第二条第一項各号に掲げる要件を備え、かつ、組合の行う事業と同種の事業を行うことを目的とするもの

第14条

消費生活協同組合の組合員になれる者は、地域内に住所を有する者か職域内に勤務する者であって、法人は組合員になることはできません(1項)。

上記の他、地域による消費生活協同組合においては、区域内に勤務する者で組合の施設を利用することが適当な者を組合員にすることができます(2項)。

また、職域による消費生活協同組合においては、その付近に住所を有する者やその職域に勤務していた者の他、大学を職域とした場合には学生も組合員とすることができます(3項・4項)。

一方、消費生活協同組合連合会の組合員になれるのは、組合か他の法律により設立された共同組織体に限定されています。

加入の自由

第十五条組合は、その組合員の数を制限することができない。

組合員たる資格を有する者が組合に加入しようとするときは、組合は、正当な理由がないのに、その加入を拒み、又はその加入につき現在の組合員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付してはならない。

第15条

消費生活協同組合は組合員の数を制限することはできません(1項)。

また、組合員の要件を満たす者について、組合は加入を拒むことはできません(2項)。

出資

第十六条組合員は、出資一口以上を有しなければならない。

組合員の出資一口の金額は、組合員たる資格を有する者が通常負担できる程度とし、かつ、均一でなければならない。

一組合員の有することのできる出資口数は、組合員の総出資口数の四分の一を超えてはならない。ただし、第十条第一項第一号から第四号まで、第六号及び第七号の事業のうちいずれかの事業を行う連合会の会員にあつては、この限りでない。

組合員は、出資金額の払込みについて相殺をもつて組合に対抗することができない。

組合員の責任は、その出資金額を限度とする。

第16条

組合員になるためには、出資を一口以上保有する必要があります(1項)。

出資一口の金額は通常負担できる程度の金額及び均一でなければなりません(2項)。

原則として一人の組合員が総出資口数の4分の1を超える出資をすることはできません(3項)。

組合員の出資は、相殺はできず現実の払い込みが必要です(3項)。

組合員は、出資金額を限度とする有限責任です(4項)。

議決権及び選挙権

第十七条組合員は、その出資口数の多少にかかわらず、各々一個の議決権及び選挙権を有する。ただし、連合会については、会員たる消費生活協同組合の組合員数に基づいて、定款で別段の定めをすることができる。

組合員は、定款の定めるところにより、第三十八条第一項又は第二項の規定によりあらかじめ通知のあつた事項につき書面又は代理人をもつて、議決権又は選挙権を行うことができる。ただし、組合員又は組合員と同一の世帯に属する者でなければ代理人となることができない。

組合員は、定款の定めるところにより、前項の規定による書面をもつてする議決権又は選挙権の行使に代えて、議決権又は選挙権を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて厚生労働省令で定めるものをいう。第二十六条第三項第三号を除き、以下同じ。)により行うことができる。

前二項の規定により議決権又は選挙権を行う者は、これを出席者とみなす。

代理人は、十人以上の組合員を代理することができない。

代理人は、代理権を証する書面を組合に提出しなければならない。この場合において、電磁的方法により議決権又は選挙権を行うことが定款で定められているときは、当該書面の提出に代えて、代理権を当該電磁的方法により証明することができる。

第17条

組合員の出資の口数にかかわらず、一組合員一議決となります(1項)。

また、定款に定めることにより、組合員は総会の通知があった事項について、書面や代理人をもって議決権を行使でき(2項)、メール等による議決権行使も可能です(3項)。

過怠金

第十八条組合は、組合員が出資の払込みを怠つたときは、定款の定めるところにより、その者に対して過怠金を課することができる。

第18条

組合は、組合員が出資の払込みを怠った時に過怠金を課することができますが、定款に定めておく必要があります。

自由脱退

第十九条組合員は、九十日前までに予告し、事業年度末において脱退することができる。

前項の予告期間は、定款でこれを延長することができる。ただし、その期間は、一年を超えてはならない。

第19条

組合員は、90日以上の予告期間を設ければ、事業年度末に脱退することができます(1項)。

この予告期間は、1年を超えない範囲で定款により延ばすことができます(2項)。

法定脱退

第二十条組合員は、次の事由によつて脱退する。

  • 組合員たる資格の喪失
  • 死亡又は解散
  • 除名

除名は、次の各号のいずれかに該当する組合員につき、総会の議決によつてこれをすることができる。この場合において、組合は、その総会の会日から五日前までに、その組合員に対しその旨を通知し、かつ、総会において弁明する機会を与えなければならない。

  • 長期間にわたつて組合の事業を利用しない組合員
  • 出資の払込みその他組合に対する義務を怠つた組合員
  • その他定款で定める行為をした組合員

前項の除名は、除名した組合員にその旨を通知しなければ、これをもつてその組合員に対抗することができない。

第20条

組合員は死亡や除名により組合を脱退することになります(1項)。

組合員が長期間にわたって組合の事業を利用しなかった場合や出資の払込み等を怠った場合には総会の議決により、その組合員を除名することができます。この場合、当該組合員に対し総会において弁明の機会を与えなければならず(2項)、除名した組合員に通知する必要があります(3項)。

払戻請求権

第二十一条脱退した組合員は、定款の定めるところにより、その払込済出資額の全部又は一部の払戻しを請求することができる。

第21条

組合員が組合を脱退した場合、組合員は組合に対し払い込んだ出資金の払戻し請求ができます。

脱退組合員の払込義務

第二十二条事業年度末において、組合の財産をもつてその債務を完済するに足りないときは、その組合は、定款の定めるところにより、その年度内に脱退した組合員に対して、未払込出資額の全部又は一部の払込みを請求することができる。

第22条

組合が事業年度末において債務超過の場合、定款の定めに従い、その年度内に脱退した組合員に対して、未払込出資額の払込みを請求することができます。

時効

第二十三条前二条の規定による請求権は、脱退の時から二年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。

第23条

組合員の出資金払戻請求権と組合の脱退組合員に対する出資金払込請求権の時効はそれぞれ脱退の時から2年となります。

払戻しの停止

第二十四条脱退した組合員が組合に対する債務を完済するまでは、組合は、第二十一条の規定による払戻しを停止することができる。

第24条

脱退した組合員が組合に対して債務がある場合、その債務を完済するまで、組合は、出資金の払戻しを停止することができます。

出資口数の減少

第二十五条組合員は、定款の定めるところにより、その出資口数を減少することができる。

前項の場合には、第十九条及び第二十一条から第二十三条までの規定を準用する。

第25条

組合員は、定款の定めるところにより、出資口数を減少させることができます(1項)。

出資口数を減らした組合員に対しても出資金払戻請求権や組合の払込請求権などの規定は準用されます(2項)。

組合員名簿の作成、備置き及び閲覧等

第二十五条の二組合は、組合員名簿を作成し、各組合員について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。

  • 氏名又は名称及び住所
  • 加入の年月日
  • 出資口数及び金額並びにその払込みの年月日

組合は、組合員名簿をその主たる事務所に備え置かなければならない。

組合員及び組合の債権者は、組合に対して、その業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、組合は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

  • 組合員名簿が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
  • 組合員名簿が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるもので厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求

第25条の2

組合は、組合員名簿を作成し主たる事務所に備え置く義務があります(1項2項)。

組合員及び組合の債権者は組合員名簿の閲覧・謄写請求ができます(3項)。

組合員 消費生活協同組合法